“損”と“得”どちらを強調すると効果的か

おはようございます^^
展示会活用アドバイザーの大島節子です。

今朝は5時ピッタリに寝ている部屋の窓のすぐ近くで蝉がなきはじめ、まさに盛夏という風情。そんな早朝の大阪から今朝もブログをお届けします。

人は「損をしている」という感情には敏感である

先週も事例に出したケイ・エイチ工業さんの自社製品である自動デジタル縮尺スケール“一発!早出しクン”のチラシ。特に裏面のこの部分が多くの来場者の目にとまり効果を発揮しました。

早出しクンのチラシ裏面では早出しクンを導入することでお客さんが持つどのようなお困り事が解決するのか=問題解決が具体的にわかりやすく表現されています。しかしこの構成デザイン、最初からこれではなかったんですよね。最初のデザインはこちらでした。

違いがわかりますでしょうか?

Bforeでは早出しクン導入後の“良くなった状態”が強調されていたのに対し、Afterでは早出しクン導入前の“困っている状態”が強調されています。どちらもお困り事解決を表現しているのですが、Beforeは“解決”が目立ち、Afterは“お困り事”が目立っています。

最終的に採用したのはAfterの“お困り事”を目立たせたデザインでした。理由は人は「損をしている」という感情には敏感だからです。

例えば保険に入るときの感情を思い出してください。「もしがんになったら100万円が支給されて安心ですよ」というアプローチと「もしがんになったときこの100万円がなかったらこんなにも困るのですよ」というアプローチ、どちらが実際の行動に移す動機になりますか? 

問題解決型ブースを作る際も考え方は同じです。“問題=損している状態”と“解決=得する状態”、どちらもきちんと表現するのですが、“問題=損している状態”のほうを強調したほうがより対象者に刺さる表現になります。

これはもう人間の心理ですね。“人は自分に関係があることにしか興味がない”という大前提の次くらいに大切になってくる問題解決型展示会を作る上で抑えておくべきポイントかもしれません。

まとめ

今朝のブログは“損”と“得”どちらを強調すると効果的かというテーマで書いてみました。

今日もお読みいただきありがとうございます。

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大島 節子

展示会活用アドバイザー展活
1975年 大阪市生まれ。1998年家業マルワ什器入社。2001年、26歳のときに売上の95%以上を占める得意先が倒産する、という人生の試練を経験。連鎖倒産の危機を回避し家業を立て直す過程で多くの展示会現場に携わる。これまで関わってきた1000件を超える展示会経験を元に2012年展示会情報サイト「展活」を開設。2013年からは展示会セミナーの講師として活動開始。登壇回数200回以上、指導人数6,000人以上の実績。展示会初出展企業にも具体的でわかりやすい指導が好評を得ている。