“失敗しない”を“成功する”に近づけるためにできること-事前準備-

目標を立てる

出展する展示会を決めたらやはり目標を立てましょう。1章で明確にした「伝えたいお客さん」と何人出会いたいのか。いつまでにいくらの受注金額を目指すのか。数値化された目標を立てておくと、行動計画に落とし込んでいくことができ、目標を達成した場合も達成しなかった場合も振り返りの際にデータとして検証することができます。

例えば「100万円の発注を年に3回5年間くれるような企業と出会うこと」を目標として定めるとします。

目標受注金額は

100万円 × 3回 × 5年間 = 1,500万円

初出展の目標としてはなかなか高い目標ですが、1つずつの数字はそんなに大きくないので見ていくと実現可能な感じがしますよね。これを現実にするために行動計画に落とし込んでいきましょう。

最終的にリピーターとなってくださるようなお客さん1社と出会いたいわけですから、見積依頼はその10倍の10社は欲しいところです。10社の見積依頼をもらうためには展示会期間中に商談するお客さんの数は30社くらいでしょうか。30社と商談となると3日間の展示会として1日10社。1時間に1~2社商談する必要がある、という仮説を立てます。

1時間に1~2社の商談をするために必要なことは
・来てほしいお客さんには予め招待状を送る
・事前に展示会ホームページで出展社検索をするお客さんに確実に見つけてもらえるようにきちんと出展情報を掲載しておく
・当日たまたまブース前を通った見込み客の目に確実にとまるような伝達力の高いブースを作る

更に5年間でという長めのスパンをとっているので、
メルマガやニュースレター等で定期的に連絡を取り忘れられないような工夫をする

などが考えられます。なのでそれらをいつまでにやるのか、を行動計画に落とし込んでいきます。

そして展示会終了後は

・仮説の数字は妥当だったのか。多すぎたのか少なすぎたのか。
・招待状を送るリストの数は。精度は。
・出展社検索をするお客さんにきちんと伝えたいことが伝わっていたか。
・見込み客のブースのどこに目をとめた、またはとめなかったのか。
・メルマガやニュースレターの発送数や頻度は。

など、仮説と実際の数字を照らし合わせ検証をしていき、次の出展の際は改善すべきところは改善し、前回のデータを元にまた仮説を立て具体的な目標数字を出します。これを繰り返すことで展示会で望む結果を得られるようになっていきます。

展示会で望むような結果を得られるようになると、経営計画が立てやすくなります。年間どの展示会に何回出展すればいくらくらいの売り上げが立つか予想できるようになっていきます。そしてこれこそがこれからの時代の中小企業に必要とされる力だと私は思います。

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