私たちは無意識に無駄を抱えている

おはようございます^^
展示会活用アドバイザーの大島節子です。

明るくなるのがますます遅くなりましたね。6時過ぎでも真っ暗。そんな早朝の大阪から今朝もブログをお届けします。

『町工場の全社員が残業ゼロで年収600万円以上もらえる理由』

今日は(株)吉原精工の吉原博会長の著書『町工場の全社員が残業ゼロで年収600万円以上もらえる理由』をご紹介します。今年のはじめごろに吉原精工さんの取り組みがSNSで話題になっているのを見て気になっていました。そんな中、吉原会長の著書が発売になるということで、早速読んでみました。展活のお客さんは中小製造業の経営者さんが多いのできっと興味を持たれる内容の本だと思います。

まずタイトルが『町工場の全社員が残業ゼロで年収600万円以上もらえる理由』。帯には“残業はなくなった 売上と利益は増えた 社員の給料も増えた!”“「接待ゼロ」「大口顧客ゼロ」「特殊技術ゼロ」それでも社員も会社も儲かる仕組み”とあります。当然私の頭に浮かんだのは「なんでそんなことできんの…?」でした。皆さんもそうですよね?

コンテンツの大半は残業ゼロの仕組みについて。残業ゼロのからくり
・社員さん7人を3つのグループに分割。土日休みグループ(恐らく3人)日月休みグループ(恐らく3人)日月火休みの夜間グループ(恐らく2人)に分けて日曜日以外24時間工場を稼動させることによる短納期を実現。
・会議なし。飲み会なし。
・本業に徹する。
これらを行うことで徹底的に無駄を省いた結果、残業なしが可能になったようなのです。

残業なしのからくりはわかった。でもなんで年収600万円とボーナス100万円×2回が可能なのだろう、という疑問は残りますよね。その原資はどこから来てるのか、と。2000万円の利益を出し続ける売上を上げる秘訣は何なの?と。その疑問に対し吉原会長は
・頭の99%を営業が占めている。
・FAXDMを活用している。
・ホームページはSEO対策をし“ワイヤーカット”“ワイヤーカット加工”で常に検索1ページ目に表示され、年間10~30の新規顧客を得ている。
と説明されています。

しかしですよ!FAXDMを活用されたのは直近でも2009年。ホームページを“ワイヤーカット”“ワイヤーカット加工”で検索したところ2ページ目の後半で、出てきたのはこのページ

恐らく最後のリニューアルは10年ほど前? まめに更新されている気配はないし、当然モバイル対応もされていません。問い合わせフォームすらないのです! 読んですっきりしたどころか余計に「なんでこの営業でそれだけの利益を維持できんの…?(頭の99%を営業が占めている割に営業やってる気配が全く見えねぇ…)」と。恐らく新規を継続受注につなげるのが上手なのだと思うので、そのあたりもつっこんでほしかったですね。

でもよーく考えてみたら吉原会長のような方にとっては私たちが“営業”だと思い込んでいるものはただの無駄なのかもしれません。この本のコアメッセージは“とことん無駄を省いたら短時間で多く稼げる”ということだと思います。読む前は正直“展示会”というワードが出てくることを期待していました。もし年1回の展示会でこれだけの受注を得ている、みたいなエピソードが出てきたら大々的にブログで紹介しようと思って読み始めました。そんな私のスケベ心を見事に裏切る内容。

実は私たちが無意識にやっていることの中にはまだまだ無駄だらけなのでしょう。そんなことを改めて考えさせられる1冊でした。中小製造業の経営者さんは一読されることをおすすめ。そして機会あればぜひご本人とお会いしたいです!

まとめ

今朝のブログは私たちは無意識に無駄を抱えているというタイトルで吉原博さんの著書『町工場の全社員が残業ゼロで年収600万円以上もらえる理由』を紹介しました。

今日もお読みいただきありがとうございます。

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大島 節子

展示会活用アドバイザー展活
1975年 大阪市生まれ。1998年家業マルワ什器入社。2001年、26歳のときに売上の95%以上を占める得意先が倒産する、という人生の試練を経験。連鎖倒産の危機を回避し家業を立て直す過程で多くの展示会現場に携わる。これまで関わってきた1000件を超える展示会経験を元に2012年展示会情報サイト「展活」を開設。2013年からは展示会セミナーの講師として活動開始。登壇回数200回以上、指導人数6,000人以上の実績。展示会初出展企業にも具体的でわかりやすい指導が好評を得ている。