BtoBtoC型展示会では何を伝えるか

おはようございます^^
展示会活用アドバイザーの大島節子です。

今年も残すところあと60日。一日一日を大切に生きていきたいです。そんな早朝の大阪から今朝もブログをお届けします。

“お客さん”なのか“お客さんのお客さん”なのか

製造業などに代表されるBtoB型(Business to Businessの略。企業が別の企業を対象として商取引を行うこと)の展示会を作る際は“問題解決型”展示会という見せ方にすることで伝えたい人に伝えたいことが伝わるような伝達力の高い展示会を作ることができます。

お客さんが何に困っているのか、を明確にしそれを前面に出して解決策を提案します。そうすることでお客さんは自分に関係があることだと気づき、伝えたい人の目にとまるブースになります。

ただBtoBtoC型(Business to Business to Consumerの略。例えば食品であればメーカー→バイヤー→消費者となります)の展示会の場合はお客さん=バイヤーに向けてのメッセージを前面に出せば良いのか、それとも最終消費者であるその食品をお店で買って食べてくれる人に向けてのメッセージを前面に出せば良いのか、展示会の仕事をやってくる中でずっと答えが出ないままで今まできました。

今も明確な答えにたどり着いたわけではないのですが、最近思っていることはやはりバイヤーさんのお困りごと解決を前面に出したほうが展示会としての成果は上がるのでは、ということです。

先日、日本の食品輸出EXPOという展示会を見学してきました。出展者は食品メーカー。来場者は世界各国のバイヤーです。この展示会でひときわバイヤーの注目を集めていたブースにはこんなメッセージが掲げられていました。

Expiration date of 4 years

日本語に訳すと「賞味期限4年」という意味です。こちらはせんべいのブースでした。いろんな味のせんべいが並んでいましたが、そのせんべいの賞味期限はなんと4年もあるそうなんです。

海外のバイヤーにとって「賞味期限4年」はとても魅力的なメッセージです。なぜなら輸出をするだけで数ヶ月かかることもあるので、余裕を持って販売をしようとすると賞味期限1年では短いからです。

こちらのブースは海外バイヤーの「賞味期限1年のお菓子では余裕を持って販売できない」という問題を解決するメッセージを掲げていたからそんなにもにぎわっていたのですね。

この商品の「良いところ」は賞味期限4年以外にもあります。でも展示会という場で訴えるべきこととして他を排除し賞味期限4年だけを打ち出したことで、多くのバイヤーの目に止まりました。

もちろん最終消費者=このせんべいを店で買って食べる人にとっての「良いこと」も伝える必要はあると思います。でも単純に展示会での成果のみに注目した場合、最終消費者よりもその展示会に来るバイヤーにとっての「良いこと」を前面に出したほうが効果は高いということは事実としてあると思います。

ということはやはり展示会では問題解決を前面に出すのがどのジャンルでも一番成果にはつながりやすいのでは、というのがここ最近の私の思いです。

これからも意識してこのポイントに注目し、またご紹介できる事例があればこちらでも紹介していきたいと思います。

まとめ

今朝のブログはBtoBtoC型展示会では何を伝えるかというテーマについて考えてみました。

今日もお読みいただきありがとうございます。

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大島 節子

展示会活用アドバイザー展活
1975年 大阪市生まれ。1998年家業マルワ什器入社。2001年、26歳のときに売上の95%以上を占める得意先が倒産する、という人生の試練を経験。連鎖倒産の危機を回避し家業を立て直す過程で多くの展示会現場に携わる。これまで関わってきた1000件を超える展示会経験を元に2012年展示会情報サイト「展活」を開設。2013年からは展示会セミナーの講師として活動開始。登壇回数200回以上、指導人数6,000人以上の実績。展示会初出展企業にも具体的でわかりやすい指導が好評を得ている。