ものづくりワールド大阪2025 来場者数推移
おはようございます^^
自社の問題解決力を見える化し展示会を成功に導く、展示会活用アドバイザーの大島節子です。
朝晩が涼しくなったとはいえ、昼間はまだまだ夏。そんな早朝の大阪から今朝も展活タイムズをお届けします。
来場者数が微減しつづける中で
10月1日(水)~3日(金)インテックス大阪で開催されたものづくりワールド大阪。6日(月)に今年の公式来場者数が発表されました。

今年の来場者数は30,615人。 コロナ禍からの回復が見られた一昨年(31,627人)から昨年(31,007人)に続けて残念ながら微減という結果です。

コロナ前を100として80%弱の回復。東京は今年は幕張開催ということもあり回復率は60%台と低かったです。一方、名古屋は90%台まで回復しました。実際、私も初日の会場で人が少ないなと感じました。それはなぜなのでしょうか。長年この展示会を見てきた私の視点で、3つの理由を考えてみたいと思います。
①来場日による“ばらつき”
まず3日間の来場者数の内訳を見てみましょう。
- 1日(水): 7,806人
- 2日(木): 10,114人
- 3日(金): 12,695人
私が見に行ったのは初日の水曜日。つまり3日間で最も来場者が少ない日でした。最終日にかけて来場者数が大きく伸びていることが分かります。一番人が少ない日に会場に居たのでそう感じたのかもしれません。
②会場構造とアクセスの“壁”
次に考えられるのがインテックス大阪という会場が持つ物理的な問題です。 私が支援する中小企業の多くが出展する「機械要素技術展」は6号館に配置されています。この6号館は、広大なインテックス大阪の中でも最も駅から遠い場所にあります。
車でのアクセスの場合、屋上駐車場から6号館は近いのですが、駐車料金が万博期間中は1,000円から2,000円に値上げされました。しかもこの料金を適用するにはわざわざ最も遠い1号館横の受付まで「来場証明」をもらいに行かなければなりません。それがない場合駐車料金はなんと10,000円!
このような背景があって車で来場しようと思っていた方があきらめたり、電車での来場に変えたりしたのかもしれません。
コロナ前比60%台の回復率だった今年のものづくりワールド東京でしたが、全体的に人通りはもっと多く感じました。これは幕張メッセとインテックス大阪の構造の違いが大きく関わっているように思います。
③「部品加工できます」では響かない“ニーズの変化”
そしてここからが最も本質的な考察です。私は「要素技術」そのものへのニーズが、以前とは変わってきているのではないかと感じています。
かつてのように、ただ「高精度の部品加工ができます」とストレートに打ち出すだけでは、来場者の具体的な課題解決に繋がりにくくなっているのです。もちろんニッチな加工技術へのニーズは存在しますが、そもそも「部品加工」という大きな括り自体への関心が以前より低くなっているように感じるのです。そのため6号館全体が閑散としてしまうのではないでしょうか。
しかし閑散とした中でも着実に見込み客の足を止め、確度の高い商談を重ねていたブースも確かに存在しました。他のブースと何が違ったのでしょうか。 やはりそこには単なる技術の陳列ではなく「あなたのこんな課題、解決できますよ」という、明確な“問題解決”の提示がありました。
大阪ものづくりの未来のために
「東京や名古屋の同テーマの展示会と比べて、大阪が一番人が来ない」という印象が付いてしまったら、それは関西の製造業の地盤沈下に繋がりかねません。それは避けたい。
どれだけ優れた問題解決型ブースを作っても、そもそもブースの前を人が通ってくれなければ、見つけてもらうことができないですからね。
大阪の製造業全体の未来のためにも会場の奥にある6号館にもっと人が流れるような「回遊性の工夫」を期待したいと思います。
今日もお読みいただきありがとうございます。

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大島 節子

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