InnoTrans(国際鉄道・交通技術見本市)レポ(行ってないけど)
おはようございます^^
自社の問題解決力を見える化し展示会を成功に導く、展示会活用アドバイザーの大島節子です。
明日から3連休。よいお天気になりそう。そんな早朝の大阪から今朝も展活タイムズをお届けします。
ベルリンに集結した最新技術と日本企業の挑戦
2年に1度開催される世界最大の国際鉄道・交通技術見本市「InnoTrans(イノトランス)」。今回は9月22日(火)~25日(金)に、ドイツのメッセ・ベルリンで開催されました。私は現地へ直接足を運ぶことはできなかったのですが、報道を見て、これは日本のものづくり産業の未来を考える上でも覚えておきたいと思い、レポを残すことにしました。

実車113台、来場17万人 桁外れのスケール感
まず驚かされるのが、その圧倒的な開催規模です。
- 出展企業数: 3,190社(59の国と地域)
- 総展示面積: 200,000㎡
- 展示車両数: 113台(うちバス2台)
- 来場者数: 175,591人(128の国と地域)
出展元の59カ国に対し、来場者は128もの国と地域から集結。世界中から交通に関わる人と技術が集まる、名実ともにグローバルな展示会です。
会場には屋外展示エリアが整備され、本物の線路上に100台以上の最新車両がズラリと並ぶ圧巻の光景が広がります。さらにAIモビリティを体験できる専門エリアや学生向けのキャリアツアー、会期後もオンラインで商談が継続できるプラットフォーム「InnoTrans Plus」など、見本市としての仕組みづくりも先進的です。
車両売りから「ソフトウェア・AI課金型」への転換
報道を通じて見えてきた潮流は、鉄道ビジネスが「ハードウェア(車両)売り切り」から「ソフトウェア・AIを活用した保守・サービス課金型」へシフトしているという点です。
その代表格として大きな注目を集めていたのが日立製作所でした。 高速鉄道「フレッチャロッサ」の新型ビストロ車両を公開した同社ですが、最大の強みは車両に搭載された約5万個のセンサーデータをAIで解析するシステム。 運行管理の最適化と先回りの予防保全により、保守コストを15%削減できる見込みで、来年以降に日立が受注するすべての車両に標準搭載されるとのことです。
自動車業界のSDV(ソフトウェア定義車両)と同じく、鉄道でも「ソフトウェア定義型機関車(SDL)」への移行が加速しています。 「作って納入して終わり」ではなく、納入後にソフトウェアをアップデートして性能を高め、データ解析で故障を先回り検知して定期収入を得る。製造業のビジネスモデルが根底から変わろうとしています。
欧州が抱える苦悩と、日本の「安全・省人化技術」の勝機
脱炭素の追い風を受けて鉄道需要が右肩上がりの欧州ですが、足元では「インフラの老朽化による遅延や事故」と「深刻な人手不足」という切実な課題に直面しています。
ここで輝きを放っていたのが、日本の安全・省人化技術でした。
- 高所作業用ロボット: 沿線の樹木伐採などをAIで半自動化し、作業員不足を解消
- IHIの3次元レーザー装置: 悪天候でも踏切内への侵入者を35m先まで検知
- 点検用小型ドローン: 災害現場のデータ蓄積を活かした線路の自動点検
世界最大の売上を誇る中国勢が圧倒的な規模と低価格で攻勢をかける中、日本が勝負すべきは価格競争ではありません。 過酷な自然災害や緻密な運行現場で培われた「タフで壊れにくく、絶対に安全を守る高品質」という信頼性です。
専門家からも指摘されているように、今後は個々の尖った技術を持つ日本企業がスクラムを組み、海外の課題解決へ挑んでいくアプローチがますます重要になっていくはずです。
展示会は「未来のビジネスモデル」を提示する場
巨大な車両が並ぶ華やかな見本市の裏側で、実際に動いていたのは「データ」「AI」「安全」、そして「社会課題の解決」でした。
これは国内の展示会に出展する中小企業にとっても、まったく同じ本質を持っています。 自社の技術そのものをアピールするだけでなく、「その技術が、現場のどんな困りごと(人手不足・老朽化・安全性向上)を解決できるのか」を見える化して提示すること。それこそが、来場者の心を動かす最大の鍵です。次回開催は2年後の2028年9月。今後もしっかりと学んでいきたいと思います。
今日もお読みいただきありがとうございます。

中小企業向け展示会サポートプログラムのご案内。無料説明会随時受付中!
>>展示会活用アドバイザー大島節子へのお仕事依頼はこちらからお願いします

