CEATEC2026 レポ(行ってないけど)
おはようございます^^
自社の問題解決力を見える化し展示会を成功に導く、展示会活用アドバイザーの大島節子です。
昨日は暑かったですが、今日はグッと気温が下がる予報。そんな早朝の大阪から今朝も展活タイムズをお届けします。
技術自慢から「AIの社会実装」へ
10月13日(火)~16日(金)、幕張メッセにてデジタル技術の総合展CEATEC 2026が開催されました。国内外から821もの企業・団体が出展し、大きな盛り上がりを見せたようです。
今回、私自身は現地へ直接足を運ぶことはできていません。 ですが、公開された出展情報やニュースを追いかける中で、感じたことをレポとして残しておきたいと思いました。
今年の全体テーマは「AIの社会実装」。 単なる技術スペックの誇示から、「現場の実務や社会の課題にどう落とし込むか」へと舵を切った各社の展示から、私たち中小企業が学ぶべきヒントが見えてきます。
現場・日常・防災へ落とし込まれた注目技術
会場で注目を集めていた展示をいくつか拾い上げてみると、最先端の技術がいかに「具体的な困りごと解決」に直結しているかがよく分かります。

- フィジカルAI(収穫ロボットハンド)
: 熟練農家が手のひらで感じる「桃の成熟度や皮の張り」という暗黙知をAIロボットハンドに学習させ、4年後の実用化を目指す取り組み。職人の感覚の継承という切実な課題に応えています。 - 富士通(防災×デジタルツイン・AI)
: 骨格認識AIを用い、ゴジラ襲来による街の混乱と避難シミュレーションを仮想空間に再現。日本が蓄積してきた災害対策データをAIと掛け合わせ、25万人を51分で避難させる最適解を提示。 - 三菱電機(音声分離技術)
: 約10年かけて磨き上げた技術で、激しい騒音下でも必要な声だけを抽出。災害現場の重機音やサイレンの奥にある「助けを求める声」を聞き分ける救助ロボットの耳としての活用が期待されています。 - シャープ(水循環型洗濯機)
: 瞬時ろ過で水を捨てずに循環使用し、従来比30%の節水を実現。日常の環境配慮だけでなく、災害時の水不足環境を支えるインフラとして再定義されています。 - TDK(壁裏透過磁気センサー)
: 厚さ5cmほどの壁裏の鉄筋配置や劣化状況を非破壊で測定。老朽化による建物倒壊や、トンネル壁裏の空洞化による道路陥没事故を防ぐ点検技術として注目を集めました。
展示トレンドの変化:「技術自慢」から「実務への橋渡し」へ
これらの展示を見ていて感じるのは、技術そのもののすごさを誇る段階を終え、「その技術を使って、実務のどんな課題を解決できるのか」に焦点が移行したということです。
最初から「防災専用」として作られたわけではなくても、日常の節水技術や工事現場向けのセンサーが、結果として「有事の備え」という新しい価値を生み出しています。
一方で、AIを実際の現場に導入するためには、3つの壁を越えなければなりません。
- 費用対効果の見える化: 導入にかかるコストや人的負担に見合うリターンをどう示すか。
- 実務への橋渡し: 現場の既存設備とスムーズに連携し、誰でも直感的に使えるか。
- トラブル・有事への備え: セキュリティリスクや故障時に業務を止めない体制があるか。
展示会で来場者の心を掴むブースは、まさにこうした現場の不安や疑問に先回りして答えを用意しているブースです。
日本のものづくりの勝機は「現場力×AI」の掛け合わせにある
生成AIの基盤モデルそのものを開発する競争では、米中の巨大IT企業に真っ向から立ち向かうのは容易ではありません。
しかし、「そのAIを現場の仕事やものづくりの実務へどうつなぎ込み、使いこなすか」という応用力や現場への落とし込みにおいては、世界に誇る熟練の技や緻密なノウハウを蓄積してきた日本企業にこそ勝機があります。
展示会に出展する際も、「最先端のAIを使っています」「高度な技術を持っています」という企業目線の発信では、来場者の足は止まりません。 「あなたの現場の、この面倒な作業をこう変えます」「この長年の悩みを、こうやって解決できます」という、どこまでも相手の課題に寄り添った問題解決型の見せ方こそが求められています。
まとめ
現地に直接行けなかった展示会であっても、出展された技術やテーマの変遷を丁寧に追うことで、社会が何を求めているのかという大きな潮流を掴むことができます。
皆さんが現場で磨き続けてきた技術や経験に、デジタルやAIという道具をどう掛け合わせ、どんな価値として届けていくのか。
秋の展示会シーズン真っ只中、自社の強みをいま一度「現場の困りごとを解決する視点」で見つめ直していきたいですね。
今日もお読みいただきありがとうございます。

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