テロ対策特殊装備展'26(SEECAT)レポ
おはようございます^^
自社の問題解決力を見える化し展示会を成功に導く、展示会活用アドバイザーの大島節子です。
あっという間に週末。今日はこのあと愛知に向かいます。そんな早朝の大阪から今朝も展活タイムズをお届けします。
国内唯一のテロ対策専門展
9月30日(水)~10月2日(金)、東京ビッグサイト南ホールにてテロ対策特殊装備展(SEECAT)’26が開催されました。

2007年の初回から数えて今年で20回目の節目を迎えた本展は、国内唯一のテロ対策専門展示会です。 一般向けの展示会とは異なり、事前審査によって公安・治安関係者や重要インフラ関係者のみに入場を限定した「完全クローズドショー」として運営されています。出展社数120社・200小間に対し、来場者数は7,886名。目的意識の極めて高いプロフェッショナルだけが集う、密度の濃い商談の場となっています。
緊迫する国際情勢と、会場に並ぶ最先端技術
ロシアによるウクライナ侵攻や中東地域の紛争長期化、台湾有事を巡る緊張の高まりなど、国際社会は不安定な情勢が続いています。 国内でも、安全保障への備えは待ったなしの状況です。
会場では、そうした切実な危機に対応する最先端の装備やシステムが数多く展示されていました。
- 対ドローン対処訓練システム: 現代の戦場で兵器化が進むドローンへの迎撃・対処法を学ぶ実践的システム
- 警備・監視用無人船: 水上レーダーと赤外線カメラを搭載し、夜間でも自律航行で海上を警戒できるロボット船
- 完全国産の小型ドローン: セキュリティリスクを徹底排除し、全パーツを国内で調達・製造した機体
中国「改正国防動員法」の施行と高まるカントリーリスク
この展示会の動向を見ていて、産業界全体として決して見逃してはならないと感じたのが、16年ぶりに改正・施行された中国の「国防動員法」をめぐるニュースです。
この法改正により、有事の際に国家が動員・利用できる対象として、物理的な資材だけでなく、データやソフトウェアといったデジタル資産・先端技術までが追加されました。 現地に拠点を持つ日本企業も動員対象に含まれる懸念があり、仮に直接の動員を免れたとしても、電力供給や物流網が国防優先に切り替えられることで、操業停止やサプライチェーン断絶といった深刻なコントロール不能リスクが生じると指摘されています。
これまでドローンをはじめとする多くの電子機器や部品は、圧倒的な安さを誇る中国製が世界市場を席巻してきました。 しかし、有事の際の供給停止リスクや、知らぬ間にデータが流出するバックドアの懸念など、地政学リスクがいよいよ現実味を帯びて顕在化してきたのです。
「国産であること」そのものが価値になる
この情勢変化から、私たちが受け取るべき重要な気づきがあります。 それは「安全保障やインフラの世界において、『国産』の価値が上がっている」ということです。
これまでは「安いから」「手軽だから」と海外調達に流れていた分野でも、防衛・通信・インフラ・重要設備などの領域では「すべての構成部品が日本国内で調達・製造され、安全性が保証されていること」自体が、選定基準になりつつあります。
そして、その「完全国内サプライチェーン」を底支えしている存在こそが、日本の町工場です。強靭なカーボン素材の加工、超小型モーターの精密な組み立て、ミクロン単位の金属・樹脂加工、過酷な環境に耐える耐久性。 長年、真面目に現場で品質を磨き上げてきた町工場の高い技術力があってこそ、安心・安全な国産機器は成り立ちます。
「テロ対策」や「国防」というと一見、自分たちとは関係のない遠い世界の話のように思えるかもしれません。 しかし、世界のルールが「安さ優先」から「信頼・安全優先」へと大きく舵を切っている今、皆さんが培ってきた確かなものづくり力は、まさに国の安全や産業の持続可能性を支える力になっているのです。
まとめ
SEECATの動向には産業界の価値基準がどうシフトしているのかというヒントが詰まっていました。
国際情勢が不透明さを増す時代だからこそ 「納期を守り、高い品質を維持し、国内で責任を持って作り続けられる」 という当たり前の信頼性が強みになります。
自社の技術を「単なる下請け加工」と捉えるのではなく、「日本の安心・安全を守るかけがえのない価値」として再定義してみる。 そんな視点を持って、これからの展示会発信や販路開拓に誇りを持って挑んでいきたいですね。
今日もお読みいただきありがとうございます。

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