日経XTECH NEXT関西2025 レポ

おはようございます^^
自社の問題解決力を見える化し展示会を成功に導く、展示会活用アドバイザーの大島節子です。

よく降りますねぇ。そんな早朝の大阪から今朝も展活タイムズをお届けします。

AI、セキュリティ、DX IT業界の「今」

6月5日(木)~6日(金)グランフロント大阪コングレコンベンションセンターにて「日経XTECH NEXT関西2025」という展示会が開催されました。

AIやDX、セキュリティをテーマとしたブースが並ぶ展示会です。

展示会が映し出す、ビジネスの現在地

出展ジャンルは「生成AI/AIデータ活用」「情報セキュリティ」「製造業DX」「建設DX」など。特別企画展示の「AIエージェント新体験」や「シン・仮想化テクノロジー最前線」「4足歩行ロボット」 など、どれも“今”を表すテーマばかり。

各社の展示やセミナーは、もはや遠い未来の話ではなく、私たちのすぐそこにある“現実の課題”と“具体的な解決策”が提示されていました。

4つの大きな潮流と課題

会場で感じた4つの大きな潮流と、それぞれが抱える課題について考えてみました。

潮流①:生成AI・AIエージェント ~「お試し」から「社会実装」へ~

今回の展示会で最大のテーマだったのが「生成AI」です。もはや「ChatGPTってすごいね」というお試し期間は終わり、「いかに自社の業務に組み込み、具体的な成果を出すか」という社会実装のフェーズに完全に移行したと言っていいと思います。

JR西日本やパナソニックグループといった大企業による具体的な業務活用事例の発表からわかるとおりAI活用の実装度が確実に上がっています。 また、「AIエージェント」 という、AIが自律的にタスクをこなす技術が新たな注目ポイントとして大きく取り上げられており、関心が次のステージへと移っていることを感じさせました。

一方で、導入のハードルや技術的な落とし穴も語られており、「どうすればうまく使いこなせるのか」「どうリスク管理をするのか」といった、より実践的なレベルでの悩みが深まっていることも事実のようです。

潮流②:サイバーセキュリティ ~「自社」だけでなく「取引先」も守る経営課題へ~

セキュリティ対策が、単なる自衛策から、サプライチェーン全体で取り組むべき経営課題へと変化していることが、今回の展示会で明確に示されていました。 「なぜ取引先からサイバーセキュリティチェックシートが届くのか?そして『格付け制度』とは」 といったセミナーテーマは、まさに今の多くの企業が直面している課題でしょう。自社のセキュリティレベルが、取引を継続するための「信頼の証」として問われる時代になったのです。

専門人材が不足しがちな中小企業にとって、高度化・複雑化するセキュリティ要求にどう応えていくかは、緊急かつ深刻な課題として表れています。

潮流③:仮想化技術 ~「VMwareの次」を模索するITインフラ~

ITインフラの根幹を支えてきたVMware社の状況変化(Broadcom社による買収など)を受け、多くの企業が自社のIT基盤の将来像を模索しているようです。

「シン・仮想化テクノロジー最前線」 という企画展示ゾーンが設けられ、「VMware vs.クラウド コスト比較」 といったセミナーなど、VMwareからの移行や代替ソリューションへの関心が高いことが伺われました。

長年VMwareを基盤としてきた企業にとって、「今のまま使い続けるべきか」「どう刷新すればよいのか」「どの製品やサービスに乗り換えればよいのか」は、技術的にもコスト的にも複雑で難しい経営判断となります。多くの企業が情報収集し、自社に最適な道筋を必死に模索している真っ只中なのだなと感じました。

潮流④:DX推進 ~「具体的な課題解決」へ 鍵はやはり「人」~

DX(デジタルトランスフォーメーション)も、漠然と「DXを推進しよう」という段階から、「製造業DX」 や 「建設DX」 など、業界・業務ごとの具体的な課題解決策として語られる、成熟期に入ったことを感じさせます。

その一方で、どんなに優れたツールやシステムを導入しても、それを使いこなし、価値を創造するのは「人」である、という原点回帰も強く打ち出されていました。「先進事例に見るDX人材育成2025」 や大企業の事例でも語られていたように、「DX人材の育成」が、DX成功の最大の鍵であり、同時に最大の課題であることが、多くのセミナーで強調されていました。

まとめ:変化の波を捉え、自社の「次の一手」を考える

「日経XTECH NEXT関西」は、現在のビジネス環境の大きな変遷を体感できる展示会でした。 AI、セキュリティ、ITインフラ、そして人材。これらのテーマは、もはや他人事ではなく、規模の大小を問わず、全ての企業が向き合うべき課題です。

こうした展示会は、自社の現在地を確認し、未来に向けた“次の一手”を考える絶好の機会を与えてくれますね。皆さんも、ぜひ積極的に足を運び、この変化の波を肌で感じてみてください。きっと、自社を成長させるための大きなヒントが見つかるはずです。

今日もお読みいただきありがとうございます。

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大島 節子

展示会活用アドバイザー展活
1975年 大阪市生まれ。1998年家業マルワ什器入社。2001年、26歳のときに売上の95%以上を占める得意先が倒産する、という人生の試練を経験。連鎖倒産の危機を回避し家業を立て直す過程で多くの展示会現場に携わる。これまで関わってきた1000件を超える展示会経験を元に2012年展示会情報サイト「展活」を開設。2013年からは展示会セミナーの講師として活動開始。登壇回数300回以上、指導人数10,000人以上の実績。展示会初出展企業にも具体的でわかりやすい指導が好評を得ている。初の著書『展示会を活用して新規顧客を獲得する方法』好評発売中。
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