ものづくりワールド東京2025 来場者数推移

おはようございます^^
自社の問題解決力を見える化し展示会を成功に導く、展示会活用アドバイザーの大島節子です。

昨日は午後からしっかりと雨が降った大阪。今朝はずいぶん涼しいです。そんな早朝の大阪から今朝も展活タイムズをお届けします。

9回分の来場者数推移から見えてくること

7月9日(水)~11日(金)幕張メッセにて開催された「ものづくりワールド東京2025」。7月14日(月)に公式の来場者数が発表されました。

3日間の来場者数は、55,749人。 これは、主催者予測の65,000人を下回り、昨年の約7万人からは減少した数字です。この数字をどう読み解けばいいのか?今日は過去8回と今回の来場者数推移のデータを見て行こうと思います。

来場者数の推移

まずは、今回の数字と過去の推移を比べてみましょう。

  • 2023年(東京ビッグサイト):66,895人
  • 2024年(東京ビッグサイト):69,717人
  • 2025年(幕張メッセ):55,749人

昨年の69,717人と比べると、約14,000人の減少となります。この大きな変化の背景には、何があったのでしょうか?

①やはり“幕張開催”の影響は大きかったか

今年の開催地が幕張メッセだったのは東京ビッグサイト改修工事のため。「幕張は、やはり少し遠い…」という声は確かにありました。

2020年、2021年も幕張開催でしたが、これらは東京オリンピック&コロナ禍での特殊な状況でした。むしろ注目すべきは、安定して6万6千~7万人近くを集客していたビッグサイト開催から、今回5万5千人台へと数字を落とした点です。 これは、やはり都心からのアクセスや移動時間など、“幕張開催”という立地が、来場者の足取りに影響を与えた可能性が高いと言えそうです。

②コロナ前の水準にはもう戻らないのか?

では、「会場がビッグサイトに戻れば、すぐに元の数字に戻るのか?」というと、話はそう単純ではないかもしれません。ここで、コロナ前の数字を見てみましょう。 2018年6月開催では、出展社数2,580社に対し、来場者数は88,679人を記録しています。

会場が東京ビッグサイトに戻った2023年、2024年も、来場者数は6万人台後半で、この2018年のピーク時の水準には達していませんでした。つまり今回の減少は、単なる“幕張だから”という問題だけではない、より大きな変化の兆候とも考えられます。

コロナ禍を経て、働き方や情報収集の方法は多様化しました。人々は、わざわざ時間とコストをかけて展示会に足を運ぶこと自体を、より厳選するようになったのかもしれません。 むやみに来場者数の“量”だけを追いかける時代から、“質の高い出会い”を重視する時代へと、展示会の価値そのものが変化している。今回の数字は、そんな時代の変化を映し出しているようにも感じます。

まとめ

来場者数推移から考えられることをまとめると、

  1. 今年の来場者数減は、「幕張メッセ開催」が大きな要因である可能性が高い。
  2. しかし同時に、業界全体として、コロナ前のピーク時のような純粋な来場者数だけを追い求めるフェーズではなくなった可能性もある。

とはいえ、5万5千人という来場者数は依然として巨大な数字であり、この展示会の重要性を示すものです。そして私が会場で見た光景は数字の増減以上に、各ブースはとても盛況だったという事実でした。

大切なのは、来場者数という“量”だけでなく、そこで生まれた商談の“質”。 来年の東京ビッグサイト開催ではどう変化するのか。これからも観測を続けてまいります。

今日もお読みいただきありがとうございます。

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大島 節子

展示会活用アドバイザー展活
1975年 大阪市生まれ。1998年家業マルワ什器入社。2001年、26歳のときに売上の95%以上を占める得意先が倒産する、という人生の試練を経験。連鎖倒産の危機を回避し家業を立て直す過程で多くの展示会現場に携わる。これまで関わってきた1000件を超える展示会経験を元に2012年展示会情報サイト「展活」を開設。2013年からは展示会セミナーの講師として活動開始。登壇回数300回以上、指導人数10,000人以上の実績。展示会初出展企業にも具体的でわかりやすい指導が好評を得ている。初の著書『展示会を活用して新規顧客を獲得する方法』好評発売中。