初出展で見落としがちな7つのポイント
おはようございます^^
自社の問題解決力を見える化し展示会を成功に導く、展示会活用アドバイザーの大島節子です。
昨日・一昨日は大阪の空をブルーインパルスが舞いました。そんな早朝の大阪から今朝も展活タイムズをお届けします。
ささいなポイントを見落としていませんか?
展示会には経験者なら当たり前に知っている、でも初出展では見落としがちな“ささいなポイント”があります。 今日は、皆さんが展示会で残念な思いをしないために、知っておくべき7つの注意点を、具体的にご紹介します。

ブース設営の「インフラ」に関する注意点
まずは、ブースという空間を成り立たせるための、物理的なインフラに関するポイントです。
① 照明
ブースの明るさは「絶対的」なものではなく、「相対的」なものです。展示会に慣れている企業ほど照明の重要性を知っており、たくさんのスポットライトを使います。その隣に配置されると、あなたのブースは相対的に暗く、陰気に見えてしまうのです。暗いブースは来場者が立ち止まりにくいという心理的な影響もあります。
【対策】 1mに1つスポットライトを設置しておけば、まず明るさ負けすることはありません。それでも周囲と比較して暗く感じるならば、大抵の展示会では設営日に照明の追加発注が可能です。設営日に「お隣さんと比べて、うちのブースは暗いな」と感じたら、運営事務局に相談しましょう。追加料金はかかりますが、明るさはそれだけの価値があります。
LED照明が普及したことで電力使用の追加料金を払う必要がなくなり、展示会ブースは明るくなる一方です。
② ブースの高さ
展示会によって、ブースの壁面パネルの高さは2100mmだったり2700mmだったり様々です。高さ2100mmであれば、背伸びをすればタペストリー用のS字フックをパネルの上部にかけられますが、2700mmとなると、椅子に乗ってもなかなか届きません。
【対策】 事前に2700mmという高さをメジャーで測って確認し、自分の身長なら脚立が必要かどうかを判断しましょう。必要であれば脚立を持っていくか、借りられるか確認を。まぁ忘れてしまっても、周囲の出展社さんが「お互い様」の精神で快く貸してくれることが多いですけどね(^^)
③ 電源の位置と数
PCやモニター、デモ機などを使うために電源を申し込むと、ブース内の好きな場所にコンセントが設置されると思っていませんか?実は、コンセントの位置はブースの隅の1か所など、あらかじめ決められていることがほとんどです。
【対策】 出展申込時に、電気工事の図面でコンセントの設置位置を必ず確認しましょう。その位置を元に、ブース内のレイアウトを考える必要があります。コードの長さが足りないことはよくあるので、自社で延長コードや電源タップを多めに持参すると安心です。
④ インターネット環境
製品デモやプレゼンで、インターネット接続が必須な場合、「会場にはフリーWi-Fiがあるだろう」と安易に考えてしまうのは危険です。大規模な展示会場のフリーWi-Fiは、数千、数万という人が同時に接続するため、極めて不安定だと心得ましょう。
【対策】 「デモの途中でネットが切れて、製品の魅力が伝えられなかった…」という最悪の事態を避けるため、インターネット接続が生命線となる展示を行う場合は、有料の専用回線(有線LAN)を申し込みましょう。安定性が全く違います。
見た目と「情報」の伝え方に関する注意点
次に、来場者にメッセージを効果的に伝えるためのポイントです。
⑤ 文字多すぎ問題
壁面のタペストリーやパネルに、伝えたいことを全部盛り込んで、びっしりと文字を書いてしまっていませんか?残念ながら、来場者は通路を歩きながら、そんな細かい文字は読んでくれません。
【対策】 壁面パネルの役割は、あくまで「アイキャッチ」です。遠くからでも目を引くように、大きな文字で、厳選されたキャッチコピーだけを配置しましょう。
⑥ チラシの紙質
カタログラックに置いたチラシが、時間が経つにつれて湿気でしんなりと垂れて、だらしない感じになってしまうことがあります。
【対策】 展示会用のチラシは、少し厚めの紙で作成するのがおすすめです。ラックに立てた時にピンと立ち、チラシの表面がそれ自体で一つのポップ(広告)の役割も果たしてくれます。
安全と「ルール」に関する注意点
最後は見過ごしてはならない、ルールに関するポイントです。
⑦ 防炎加工
タペストリーやテーブルクロス、椅子カバーなど、会場に持ち込む布製品は、消防法により「防炎加工」が義務付けられています。特に東京ビッグサイトのような大規模会場では、設営日に消防署の検査が入ることがあります。
【対策】 布製品を製作する際は、必ず「防炎加工済みの素材」で作成し、「防炎ラベル」を付けてもらうように印刷会社や製作会社に依頼しましょう。
まとめ: 知っているだけで、当日の安心感が全く違う
今回ご紹介した7つのポイント、いかがでしたか? どれも、言われてみれば「確かに!」と思うことばかりですよね。でも、初出展の際は、目の前の製品準備に追われて、こうした細かな点までなかなか気が回らないことが多いのです。
事前にこうしたポイントを知っているか知らないかで、当日の安心感が全く違ってきます。 今一度、確認をしてみてください。
今日もお読みいただきありがとうございます。

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大島 節子

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