金曜と土曜で客層が違う展示会に必要な準備

おはようございます^^
自社の問題解決力を見える化し展示会を成功に導く、展示会活用アドバイザーの大島節子です。

夜中に少し雨が降ったようですね。水不足の解消につながればよいのですが。そんな早朝の大阪から今朝も展活タイムズをお届けします。

一般・ファミリー向けBtoCデー成功の秘訣

私が普段この展活タイムズでお話しするのは、主に平日開催の企業向け(BtoB)展示会についてです。ですが地域の産業フェアなどでは、金曜日が企業向け(BtoB)、土曜日が一般・ファミリー向け(BtoC)という、ハイブリッドな展示会もあります。

私が関わらせていただいている展示会でいうと「たま未来・産業フェア」や「川口市市産品フェア」、「ものづくり博in東三河」などがこのタイプですね。

BtoBの準備については、これまでもたくさん語ってきました。 そこで今日は、土曜日の“BtoCデー”を成功させるためには、一体どんな準備が必要かという、いつもとは少し違う視点でお話しします。 金曜と土曜、来場者が全く違うこの2日間をあなたは最大限に活用できていますか?

第一歩は、金曜と土曜で「顔」を変える意識を持つこと

まず最も重要な考え方は、「金曜と土曜では、ブースの“顔”を意識的に変える必要がある」ということです。

  • 金曜日の来場者: 自社の課題解決のヒントを探している「ビジネスパーソン」。ロジカルな情報や、効率、費用対効果を求めています。
  • 土曜日の来場者: 楽しさや新しい発見、暮らしが豊かになるヒントを求める「生活者」。多くはご家族連れです。理屈よりも、体験や共感を求めています。

この2つの全く異なる客層に、同じアプローチが通用するはずがありません。ブースを夜のうちにガラリと変える。この意識が全ての始まりです。

どう変える?BtoBデーとBtoCデー、3つの切り替えポイント

では、具体的に何をどう切り替えれば良いのでしょうか。3つのポイントに分けて解説します。

①ブースの「見せ方」:問題解決から楽しい体験へ

  • 金曜日(BtoB): いつもの展活流、「〇〇でお困りではありませんか?」といった、課題解決型の展示が中心になります。
  • 土曜日(BtoC): ブースを「体験の場」に変えましょう。問題解決は少し横に置き、来場者が参加できる企画を前面に出します。例えば、簡単なワークショップ、製品のお試し会、製造工程の一部を体験できるコーナーなどです。 特に地域のファミリー層に向けては、子供たちが「ものづくりって面白い!」「この地域の会社で働くって素敵だな」と感じてくれるような、未来への投資となる体験を準備できると最高ですね。

②接客の「ゴール」:名刺交換から未来のファン作りへ

  • 金曜日(BtoB): ゴールは明確。未来の商談に繋げるための「名刺交換」です。
  • 土曜日(BtoC): ゴールは、未来のお客様と長く、直接繋がり続けるための「お友達登録」です。具体的には、InstagramのフォローやLINE公式アカウントへの登録を目指します。

    LINE公式アカウントは、お客様に直接メッセージやクーポンを送れるツールです。ブースで登録してもらうには、「LINE友だち登録で、素敵なプレゼント!」といった、その場で分かる“お得な特典”を用意するのが鉄則。大きなQRコードをブースに掲示し、スタッフからも積極的にお声がけして、登録を促しましょう。

③アフターフォローの「目的」:訪問アポからお店への誘導へ

  • 金曜日(BtoB): 交換した名刺のリストを元に、後日電話でアポイントを取り、具体的な商談・訪問へと繋げていきます。
  • 土曜日(BtoC): 登録してもらったLINEやInstagramを通じて、定期的に新商品情報やお得なクーポン、社内で起こったエピソードなどを配信。ECサイトや実店舗へ来てもらうための、長期的なコミュニケーションを始めます。

まとめ

金・土開催の展示会は、「1つのイベント」ではなく、「性質の異なる2つのイベント」だと捉えること。これが成功の鍵です。

金曜日は未来のビジネスパートナーと、土曜日は未来の長期的なファンと出会う日。それぞれの日に合わせた準備をすることで、一つの出展で、2倍の成果を得ることが可能になります。

ぜひ、あなたの会社の“2つの顔”を準備して、週末開催の展示会を最大限に活用してください。

今日もお読みいただきありがとうございます。

中小企業向け展示会サポートプログラムのご案内。無料説明会随時受付中!

>>展示会活用アドバイザー大島節子へのお仕事依頼はこちらからお願いします

The following two tabs change content below.
アバター画像

大島 節子

展示会活用アドバイザー展活
1975年 大阪市生まれ。1998年家業マルワ什器入社。2001年、26歳のときに売上の95%以上を占める得意先が倒産する、という人生の試練を経験。連鎖倒産の危機を回避し家業を立て直す過程で多くの展示会現場に携わる。これまで関わってきた1000件を超える展示会経験を元に2012年展示会情報サイト「展活」を開設。2013年からは展示会セミナーの講師として活動開始。登壇回数300回以上、指導人数10,000人以上の実績。展示会初出展企業にも具体的でわかりやすい指導が好評を得ている。初の著書『展示会を活用して新規顧客を獲得する方法』好評発売中。