環境に優しい展示会とは?
おはようございます^^
自社の問題解決力を見える化し展示会を成功に導く、展示会活用アドバイザーの大島節子です。
街路樹が色づいてきましたね。そんな早朝の大阪から今朝も展活タイムズをお届けします。
サステナブルなブース設営とは?
展示会の最終日、撤去の時間。 会場に積み上がる大量の木材、割れた発泡スチロール、剥がされたパンチカーペットのゴミの山…。
あの光景を見て、「もったいないな…」と心を痛めたことはありませんか?
企業のSDGsへの取り組みが厳しく問われる今、展示会だけ「使い捨て」で良いのでしょうか? 今回は、環境に配慮することはもちろん、結果的にコストダウンや業務効率化、そしてブランディングにもつながる「サステナブルな展示会出展」というテーマを考えてみました。

まずは「部材」選び。木工からシステムへ
展示会のゴミの大部分を占めるのが、造作ブースに使われる「木材」です。一度きりのために作って壊すのは、やはり環境負荷が高いと言わざるを得ません。
【解決策】木工の施工ブースをやめる
毎回作っては壊す木工ブースをやめシステムパネルによるブースに変更する方法。多くの展示会でシステムパネルによるブースの枠組みまでは事務局側でやってもらえます。有料の場合もありますが、施工ブースよりは格段に安価です。
壁面は「スチレン」ではなく「布(タペストリー)」で
従来の説明パネルは「スチレンボード(発泡スチロール)」に紙を貼ったものが主流ですが、これは折れやすく、かさばり、基本的には使い捨ての運命にあります。
【解決策】「布(タペストリー)」を採用する
壁面装飾や説明パネルを「布」に変えると、メリットだらけです。
- ゴミが出ない: 展示会が終わったら巻いて持ち帰るだけ。何度でも使えます。
- 配送コスト削減: 軽く小さくなるので宅急便で送れます。
- インパクト大: 壁一面を覆うような大きなサイズも布なら簡単。継ぎ目のない美しいグラフィックで訴求できます。 ※もちろん「防炎認定品」であることは必須です!
「手渡すモノ」こそ環境素材にこだわる
ブースだけでなく、お客様の手に直接渡る「名刺」や「ノベルティ」にこそ、企業の姿勢が表れます。
① 名刺を「環境対応素材」にする
名刺は企業の顔です。これを「再生紙」はもちろん、石灰石から作られた「LIMEX(ライメックス)」や、フェアトレードの「バナナペーパー」などに変えてみましょう。手触りが違うので、「実はこの名刺、石からできているんです」といった会話のきっかけにもなり、SDGsへの本気度が伝わります。
② ノベルティも「脱プラスチック」へ
安価なプラスチック製品をばら撒くのは、もう時代遅れかもしれません。 配るのであれば、「竹(バンブーファイバー)」や「お米(ライスレジン)」を使ったボールペン、再生ペットボトル素材のエコバッグなど、環境負荷の低い素材を選びましょう。「もらって嬉しい」だけでなく「使って心地よい(罪悪感がない)」ことが、これからのノベルティの条件です。
配布物は「バラマキ」から「デジタル連携」へ
紙のチラシやパンフレットも、大量に配って大量に捨てられる可能性があります。
【解決策】デジタルカタログへの誘導
紙の資料は重要ですが、望まない人にまで渡す必要はありません。荷物を増やしたくない来場者にはQRコードから「デジタルカタログ」をダウンロードしてもらいます。 これにより、印刷コストの削減、ペーパーレス化、さらには「誰がダウンロードしたか」というリード情報の獲得(Web連携)にもつながります。
まとめ:「サステナブル」は、中小企業の賢い生存戦略
「環境に配慮する」というと、何かコストがかかる特別なことをしなければならないと思いがちです。
しかし展示会においては「ゴミを出さない=無駄な経費(ゴミ処理費や使い捨て購入費)を使わない」ことと直結します。
繰り返し使える「布=タペストリー」を活用し、名刺などの細部にこだわり、必要な人にだけ情報を届ける。このスマートな出展スタイルこそが、SDGs時代の企業の姿勢として、来場者からの信頼獲得にもつながるのです。
次回の出展から、まずは「名刺の紙を変えてみる」「壁面をタペストリーににする」など、できるところから始めてみませんか?
今日もお読みいただきありがとうございます。

中小企業向け展示会サポートプログラムのご案内。無料説明会随時受付中!
>>展示会活用アドバイザー大島節子へのお仕事依頼はこちらからお願いします

大島 節子
最新記事 by 大島 節子 (全て見る)
- 環境に優しい展示会とは? - 2025年11月13日
- コンパニオンが消えた?モビリティーショーの変化 - 2025年11月12日
- メッセナゴヤ2025まとめ - 2025年11月11日
