展示会における「ピッチ」と「説明」の違い

おはようございます^^
自社の問題解決力を見える化し展示会を成功に導く、展示会活用アドバイザーの大島節子です。

週末の暖かさで更に花粉が飛びそう…。そんな早朝の大阪から今朝も展活タイムズをお届けします。

ブース前で「製品説明」していませんか?

最近は展示会設営日に展示指導を担当させていただくことも多いです。その中で展示とは別に出展者さんからよく聞かれるお悩みの一つがこれです。

「通路を歩いている人に、どう声をかければいいかわからない」

せっかくブースを作っても、素通りされてしまっては悲しいですよね。 今日は、展示会において来場者の足を止めるための「ピッチ(短い声かけ)」について考えてみましょう。

そもそも「ピッチ」とは?(エレベーター・ピッチの法則)

そもそも「ピッチ」とは、ビジネスシーンで「短いプレゼンテーション」を指す言葉です。 語源は、シリコンバレーの起業家たちが使っていた「エレベーター・ピッチ」から来ています。

これは、起業家が多忙な投資家とたまたまエレベーターに同乗した際、「目的の階に着くまでのわずかな時間(15秒~30秒程度)で、自分のビジネスの魅力を伝え、興味を持たせる」というプレゼン手法のことです。

つまり、ピッチの本来の意味は「ごく短い時間で相手の心をギュッと掴み、次のアクション(商談など)に繋げること」なのです。これを展示会に置き換えると「通路を歩く人に数秒で興味を持たせ、足を止めてもらうこと」になります。

陥りがちな罠:いきなり「スペック」を語ってしまう

展示会の現場でよく目にするもったいない光景があります。 それは通路を歩いている人に対して、いきなり「自社の歴史や製品の優れたスペック」を語り始めてしまうことです。

「この機械は〇〇という独自の技術を使っていて…」 「創業〇年の歴史があり、〇〇業界でシェアNo.1でして…」

出展者側は自社の製品や技術に誇りを持っていますから、つい「良いところ(機能・特徴)」を全部伝えたくなります。お気持ちは痛いほどよくわかります。

しかし通路を歩いている人は、まだ「あなたの会社に興味がない状態」です。 いきなり情報量の多い詳しい説明をされても頭に入ってきませんし、何より「売り込まれる!」と警戒して逃げてしまいます。

「ピッチ」と「製品説明」は全くの別物

ここが今日の最大のポイントです。 展示会での声かけが上手くいかない時は、以下の2つを混同しているケースがほとんどです。

  • ピッチ(声かけ)の目的: 通路を歩く人の「足を止めさせる」こと。
  • 製品説明の目的: ブースの中に入ってくれた人に「詳細を理解させる」こと。

ピッチの段階で製品の凄さを理解してもらう必要はありません。 「おっ?なんだろう?」と思って1秒立ち止まってもらえれば、ピッチとしては大成功なのです。

足を止めるピッチ=「コンセプトの音声化」

では、どうすれば足を止めてもらえるのでしょうか? それは、展活でいつもお伝えしている「出展コンセプト(誰のどんな悩みを解決するのか)」を、そのまま短い言葉(音声)にすることです。

例えば、新しいコーティング技術を展示しているとします。

  • × NG例(製品説明): 「従来の3倍の強度を持つ、新しいコーティング技術です!」
  • 〇 OK例(ピッチ): 「〇〇の摩耗が早くてお困りではありませんか?寿命を3倍に延ばす技術があります」

人は、「自分の悩みを言い当てられた時」に思わずハッとして足を止めます。 ピッチは、一方的な「説明」ではなく、相手の課題に寄り添う「問いかけ」や「共感」で作るのが正解です。

まとめ

ブースの外(通路)では、相手に自分と関係あることだ!と気づかせる「ピッチ」に徹する。 そして、見事足を止めてブースの中に入ってくれたら、そこではじめて熱い「製品説明」をする。

この「外」と「内」の役割分担を意識するだけで、来場者の反応は変わります。次回の展示会では、ぜひ製品説明ではなく「足を止めるための一言(ピッチ)」を準備して臨んでみてくださいね。

今日もお読みいただきありがとうございます。

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