展示会当日にスタッフが急に休むなんて…

おはようございます^^
自社の問題解決力を見える化し展示会を成功に導く、展示会活用アドバイザーの大島節子です。

今年の残りはあと2週間。そんな大阪から今日も展活タイムズをお届けします。

ピンチを「効率化」のチャンスと捉える

いよいよ展示会当日。気合を入れて準備をしているところに、一本の電話が…。 「申し訳ありません、熱が出てしまって…今日休ませてください」スタッフからの欠勤連絡。 予定していた人員配置が崩れ、まさに一瞬で血の気が引く瞬間ですね。

しかしここで諦めてはいけません。 まずは深呼吸をして「完璧な運営を目指す」のは今日だけ諦めましょう。

今からやるべきことは、「全員を丁寧に接客する」ことから、「今いる人員で、見込み客を"取りこぼさない"」ことへと、計画の舵を切り替えることです。

ピンチを乗り切るための、具体的な4つのステップをご紹介します。

ステップ①:【緊急補充】「スポットバイト」の活用を検討する

まずは、外部リソースで物理的に頭数を補充できないか、ダメ元で検討してみましょう。

昨今、タイミーなどのスキマ時間バイトが普及しています。これらを活用するという手があります。 ただしリスクの理解は必須です。当日の朝に募集をかけてもマッチングするとは限りませんし、残念ながらドタキャンは結構あります。

したがって、「来たらラッキー」くらいの心構えで活用しましょう。

もし運良く人が来てくれれば専門知識が必要な説明は無理でも、資料配布や呼び込みといった単純作業は任せられます。それだけでも既存スタッフの負担に軽くなります。

あくまで「補助戦力」として期待しつつ、来なかった場合(ステップ②以降)の覚悟も決めておきます。

ステップ②:「ヒト」の役割を再定義する

スポットバイトが来なくても今いるスタッフの動き方を変えれば今日一日を乗り越えることはできます。 役割を「じっくり説明する」から「瞬時に見込み度を判断する」に切り替えてください。

スタッフが少ない時、やってはいけないのが「全員が」「一人の来場者に」「丁寧すぎる接客」をしてしまうことです。

■ 具体的な動き方
まずブース前で足を止めた来場者全員に、とにかく一言声をかけます。そこで相手のニーズをヒアリングし、なるべく早く振り分けます。

  • 【A】見込みが高い(今すぐ客) → 「ありがとうございます。では詳細を…」と、今いるスタッフが全力で対応します。
  • 【B】見込みが中(情報収集レベル) → 「恐れ入ります、今少々立て込んでおりまして。よろしければこちらの動画を先にご覧いただけますか?」と、次のステップ③(モノ)に誘導します。
  • 【C】見込みが低い(とりあえず見に来た) → 「こちらの資料をどうぞお持ちください」と、資料(モノ)をお渡しし、すぐに次の来場者へ向かいます。

目的は「来場者を無視しない」こと、そして貴重な「スタッフの時間」を【A】の来場者に集中投下することです。

ステップ③:「モノ」に最大限 "接客" させる

「ヒト」の手が足りない分、「モノ」に働いてもらう仕組みを即席で作ります。

■ 動画(デジタル接客スタッフ)
モニターで製品デモ動画をループ再生します。この時、必ず「テロップ(字幕)」を入れてください。 これが、上記【B】の来場者に、スタッフの手が空くまでの「数分間」を稼いでもらう、重要な「デジタル接客スタッフ」になります。

■ 資料(セルフサービス接客)
カタログや「A4一枚チラシ」を、来場者が「スタッフに声をかけなくても」取れるよう、一番通路側の目立つ位置に再配置します。 即席で「ご自由にお取りください」のPOPを書き、貼り付けておくのも良いですね。

ステップ④:残ったスタッフの「疲弊」を防ぐ

一番危険なのは残ったスタッフが責任感から「自分が頑張らないと」と無理をし、全員が疲弊しきってしまうことです。 笑顔が消えたブースには、誰も寄ってきません。

■ 強制的に休憩を回す
どんなに忙しくても、1時間に5分でも、交代で強制的に休む時間を作ってください。水分補給と深呼吸の時間を確保させるのは、リーダーの最も重要な仕事です。

まとめ

人員不足は最大のピンチですが、見方を変えれば最小限のリソースで成果を出すための効率化を、強制的に試すチャンスでもあります。

「ヒト」は判断に徹し、「モノ」に接客させる。

このピンチを乗り切った経験とノウハウは、必ず次回の「展活」の仕組み作りに活かされます。 まずは今日一日、焦らず優先順位を守って乗り切りましょう!

今日もお読みいただきありがとうございます。

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大島 節子

展示会活用アドバイザー展活
1975年 大阪市生まれ。1998年家業マルワ什器入社。2001年、26歳のときに売上の95%以上を占める得意先が倒産する、という人生の試練を経験。連鎖倒産の危機を回避し家業を立て直す過程で多くの展示会現場に携わる。これまで関わってきた1000件を超える展示会経験を元に2012年展示会情報サイト「展活」を開設。2013年からは展示会セミナーの講師として活動開始。登壇回数300回以上、指導人数10,000人以上の実績。展示会初出展企業にも具体的でわかりやすい指導が好評を得ている。初の著書『展示会を活用して新規顧客を獲得する方法』好評発売中。