生川製作所、展示会挑戦の軌跡【後編】

おはようございます^^
自社の問題解決力を見える化し展示会を成功に導く、展示会活用アドバイザーの大島節子です。

天気予報に猛暑日マークがないとホッとします。そんな早朝の大阪から今朝も展活タイムズをお届けします。

展示会での気づきと改善、そして新会社設立へ

前編では、生川製作所がFIELDSTYLEでの初出展から、自社製品開発、そしてメッセナゴヤでの本業回帰まで、一歩ずつ展示会活用の精度を高めてきた歩みをお伝えしました。後編では、メッセナゴヤで得た反省をどう次の出展に活かしたのか、そしてその先に生まれた新事業・新会社設立までの道のりをご紹介します。

>>生川製作所、展示会挑戦の軌跡【前編】

メッセナゴヤの反省を、次の一手に

メッセナゴヤでは「集客力抜群」という成果と同時に、「本業の提案と暖炉の展示が混在し、何屋か分かりづらい」という声が課題として残りました。この反省を、生川製作所は次の出展であるテクニカルショウ横浜で具体的な改善に落とし込みます。

改善のポイントはシンプルでした。タペストリーを含めたブース全域を、本業であるBtoB加工・設備施工というひとつのコンセプトに統一したのです。目を引く要素をあれこれ足すのではなく、伝えたいメッセージをひとつに絞り込む――この判断が、来場者への伝わりやすさを大きく向上させました。

結果として、愛知の地場需要を探して関東出張中だった顧客との新たなつながりが生まれました。そしてこのテクニカルショウ横浜での出会いが、生川製作所にとって事業展開の大きな転機となります。

展示会がつないだ、まったく新しい事業領域

テクニカルショウ横浜で出会った来場者から、生川製作所に思いがけない提案が持ちかけられました。LEDビジョン・デジタルサイネージの架台製造と、仕入れ・販売店化です。本業である板金・溶接加工とは一見畑違いに見えるこの提案を、生川製作所は新事業として受け止め、スタートさせます。

なぜデジタルサイネージだったのか。そこには展示会の現場ならではの気づきがありました。来場者層に合わせて訴求内容や文言を、スマートフォンひとつでその場から遠隔変更できる利便性。そして屋外の直射日光下でも視認性を保つ、圧倒的な高輝度(4000〜5000カンデラ)。この2点は、まさに展示会という「一瞬で人の目を引き、状況に応じて伝え方を変える」現場が求める価値そのものでした。

以前から壁掛け暖炉「フレイム」の販売を通して、販売に特化した別会社の必要性を感じていた生川氏。この新事業は名古屋を拠点として設立した新会社「NKフォレスト(社長は生川氏の妻、生川香氏)」で扱うことに。生川製作所が本業のBtoB路線を守り続ける一方で、NKフォレストは販売事業に特化した新しい挑戦の場となります。

生川製作所とNKフォレストの今後

現在、生川製作所は引き続き本業であるBtoB設備保全・現場施工のコンセプトで、メッセナゴヤなどへの出展を続けています。一方でNKフォレストは、デジタルサイネージという新商品を前面に押し出した、これまでとは異なるアプローチの展示会出展を進めていく方針です。

祖父の代の板金加工から始まった会社が、展示会という場を通じて自社製品を持ち、価格決定権を手にし、本業の伝え方を磨き、そして畑違いに見えた新事業にまで挑戦を広げる――生川製作所の歩みは、展示会が単なる「売る場」ではなく、次の事業の芽を見つける「出会いの場」であることを、何よりも雄弁に物語っています。

まとめ

FIELDSTYLEでの手応えと壁、自社製品づくりを通じた挑戦、メッセナゴヤでの集客成功と伝わりにくさへの反省、そしてテクニカルショウ横浜での改善が新事業へとつながった軌跡。生川製作所の事例が教えてくれるのは、展示会ブースは詰め込むほど強くなるわけではなく、伝えたいメッセージをひとつに絞り込んだときに初めて本来の力を発揮する、ということです。

これは業種や規模を問わず、展示会出展に臨むすべての企業にとって、共通して持ち帰っていただきたい学びではないでしょうか。

今日もお読みいただきありがとうございます。

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