展示会で事業変革 ケイ・エイチ工業の軌跡【前編】

おはようございます^^
自社の問題解決力を見える化し展示会を成功に導く、展示会活用アドバイザーの大島節子です。

初夏の爽やかな日差し。1年のうちでほとんどないちょうどよい気候。そんな早朝の大阪から今朝も展活タイムズをお届けします。

「メンテ屋」から「エンジニアリング会社」へ

大阪・堺を拠点に、プラントの設計・施工・メンテナンスを手がけるケイ・エイチ工業株式会社。同社は展示会への出展をきっかけに成長し、利益率も劇的に改善しました。その変化の裏側には、展示会が「受注のツール」にとどまらず、会社そのものを変えるきっかけになったという軌跡があります。

2015年、転機はプラントショーで訪れた

展示会に出展する前、ケイ・エイチ工業は既存設備の修理・メンテナンスが仕事の中心でした。いわば「メンテ屋」です。当時は新規顧客を開拓する仕組みはなく、売上の天井も見えていました。競合は同規模の地場企業で、価格競争に巻き込まれることも少なくありませんでした。

状況が変わり始めたのは2015年。展活セミナーで学んだことをもとに、初めてプラントショーへの出展に踏み切りました。

当時、自社製品は持っていませんでした。「モノがないのにブースに何を出せばいいのか」。そこで選んだのが、顧客の悩みを提示する「問題解決型」のブースでした。製品を並べるのではなく「こんな困りごとはありませんか?」という問いかけを前面に出す見せ方です。

これが功を奏しました。ブースに立ち寄った来場者から具体的な相談が次々と寄せられたのです。

大手がやりたがらない「儲かるゾーン」を見極める

展示会への出展を続けるうちに、問い合わせてくる顧客の顔ぶれが変わっていきました。以前は同規模の地場企業が競合でしたが、展示会経由の顧客は大手エンジニアリング会社が競合になるケースが増えてきたのです。

これは一見、不利なように思えます。しかし大手がやりたがらないゾーン、ケイ・エイチ工業の強みが活きる「儲かるゾーン」はどこなのか、がわかってきました。

大手には間接費がかかります。様々なコストが積み上がる。一方、ケイ・エイチ工業は実労働部隊として動く少数精鋭の会社です。相見積もりになっても勝てる価格を出しながら、十分な利益を確保できる構造になっていったのです。

さらにこれまで「やって当然」と思っていた業務に適正な対価をもらうことで、収益の質が変わっていきました。

売上の半分が展示会経由の受注 展示会から億を超える案件も

こうしてケイ・エイチ工業は少しずつ変わっていきました。設計から施工まで一貫して担う「エンジニアリング会社」として業界内での立ち位置が変化したのです。

事業モデルの転換に合わせて、組織体制も見直しました。固定費率が下がるような工夫も相まって、経営の安定性が増しました。現在、年間売上の約半分(2億〜2.5億円程度)が展示会経由の仕事です。1件あたり数千万円から場合によっては億を超える案件も出始めました。

展示会は、会社を変えるきっかけになる

「受注が取れるかどうか」だけを指標にすると、展示会の本当の価値は見えてきません。ケイ・エイチ工業の事例が示しているのは、展示会への出展が事業モデルそのものを変える契機になりうるということです。

どんな顧客に出会い、どんな相談を受け、自社の何が求められているのか。ブースに立つことで得られるその「生の声」が、会社の方向性を少しずつ、しかし確実に変えていきました。

後編では、具体的なブース計画やフォローの方法、そして今後の展望についてお伝えします。

今日もお読みいただきありがとうございます。

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