なぜ、あの会社は出展するたびに良くなるのか?
おはようございます^^
自社の問題解決力を見える化し展示会を成功に導く、展示会活用アドバイザーの大島節子です。
急に真夏になりましたね。そんな早朝の大阪から今朝も展活タイムズをお届けします。
未来につながる声を聞く「マーケティング型展示会」のススメ
今日は私が展示会について常々考えている、一つの考え方についてお話ししたいと思います。それは「展示会は、未来につながる声を聞く場所である」ということです。

展示会は今ある製品を売るための場所。もちろんそれも一つの側面です。しかし展示会を単なる「販売の場」としてしか見ていないとしたら、その価値の半分しか活用できていないかもしれません。 実は、自社の未来を創り、会社全体を成長させるための貴重なヒントが展示会会場には溢れています。
展活の基本:まずは「問題解決型」のブースを作ること
私の「展活セミナー」では、一貫して“問題解決型展示会”の作り方をお伝えしています。 どういうことかと言うと、たとえ初めて展示会に出展する企業であっても、まずは「私たちの会社は、誰の、どんなお困りごとを解決できる会社なのか」ということを、一目で来場者に伝えられるチラシやブースを作るところからスタートするのです。
これが、来場者の「声」を聞くための、非常に重要な第一歩となります。
展示会場での最も大切なのは「聴く」こと
さて、「私たちはお困りごとを解決しますよ」という旗印を掲げたブースを構えた上で、展示会本番での最も重要なポイントは何でしょうか? それは「来場者が抱える、生のお困りごとに、真摯に耳を傾けること」です。
自社の製品説明を一方的に話すのではありません。「今日はどんな課題があって、この展示会に来られたのですか?」「何かお探しですか?」と問いかけ、とにかく、たくさん聞いてほしいのです。 来場者の皆さんが、今、どんなことで悩み、何を求めているのか。そのリアルな声にこそ、あなたの会社の未来を変える宝物が眠っています。
その声の中に眠る「未来の事業のタネ」を見つけ出す!
来場者から集めたたくさんの「お困りごと」。その中で、特に注目すべき声があります。 それは、「自社が“もうちょっとがんばれば”解決できるかもしれない課題」。 これこそが、私が考える「未来につながる声」です。
「この技術、すごく良いんだけど、もう少し〇〇だったら、うちの現場では完璧なのになあ…」 「こういう機能を追加できませんか?」 「こんなことで困っているんだけど、御社の技術を応用すれば何とかなりませんか?」
来場者からポロリとこぼれる、こうした要望や、まだ満たされていないニーズ。 この“もうちょっと”こそが、自社の新しい製品開発やサービス改善のヒントであり、ひいては未来の事業の柱となり得る「タネ」なのです。
「商品力」と「伝達力」の成長サイクルを回す
では、この「未来につながる声」という「タネ」を、どうやって会社の成長という「大樹」に育てていくのか。そのプロセスが重要です。
- 未来の声を持ち帰る: 展示会で得た「もうちょっとがんばれば解決できそうな課題」を、大切に会社に持ち帰ります。
- 1年間かけて“バージョンアップ”する: その課題解決にどの程度の需要があるのかを調査しつつ、1年間かけて自社ができることを増やしていきます。例えば、新しい設備に投資する、新しい技術者を雇う、研究開発に取り組む、などです。
- 「商品力」が上がる: 私はいつもセミナーで「展示会の成果=商品力+伝達力の総合点」であるとお伝えしていますが、この1年間の取り組みこそが、皆さんの会社の「商品力」そのものを直接的に引き上げます。
- 「総合点」が上がる: もともと展活セミナーで「伝達力」の上げ方は学んでいただいています。そこに、改善され、強化された「商品力」が合わされればどうなるでしょう?当然、会社の「総合点」は大きく上がりますよね!
これは根性論や精神論ではありません。「伝達力」と「商品力」の両方を高めたことによる、必然の結果なのです。
まとめ
「展示会は未来につながる声を聞く場所」です。
展示会を、単にモノを売る場としてだけでなく、マーケティングの場、未来の事業シーズを見つける場として活用しながら、自社にできる課題解決のレベルを上げ、会社自体をこの時代に合った強い体制へと鍛え上げていってほしい。私はそう願っています。
あなたの会社の「未来」は、展示会場の来場者が、その声で教えてくれます。 ぜひ、次の展示会では、話すことと同じくらい、いや、それ以上に「聴く」ことを大切にしてみてください。 きっと、新しいビジネスの扉が開くはずです。
今日もお読みいただきありがとうございます。

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大島 節子

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