ブースが大混雑!どうしよう…
おはようございます^^
自社の問題解決力を見える化し展示会を成功に導く、展示会活用アドバイザーの大島節子です。
風が強いですね。落葉樹の葉が激しく舞っています。そんな大阪から今日も展活タイムズをお届けします。
「役割分担」と2つの「仕掛け」
展示会に出展していて、ブースの前に人だかりができている光景。 これは出展者にとって、まさに“嬉しい悲鳴”です。
しかしスタッフの人数が限られる1小間ブースの場合、この混雑が逆に仇となってしまうことがあります。スタッフが全員対応に追われ、せっかく興味を持って足を止めてくれた来場者を放置してしまう……いわゆる機会損失が深刻な問題になるからです。
「中に入れそうにないな…」 「スタッフが全員接客中か…また後で来るか(そして二度と来ない)」
こんな風に、みすみす見込み客を逃していませんか?
今日は対応のモレを防ぐ「役割分担」と、それでも対応しきれないお客様を取りこぼさない「2つの仕掛け(動画・資料)」について、具体的なノウハウをご紹介します。

対応モレを防ぐ「役割分担」の徹底
混雑時に一番やってはいけないのが、スタッフが特定のお客様に集中しすぎたり、逆に「誰に声をかければいいのか」迷って動きが止まってしまうことです。
スタッフが団子状態になってブース全体が見渡せなくなると、本当に話すべき決裁権者やキーマンを見逃してしまいます。これを防ぐために、1小間ブースこそ明確な「役割分担」を決めておく必要があります。
具体的には、以下の3つの役割を意識してください。
① 呼び込み・見極め役(通路側) 通路に立ち、来場者に積極的に声をかける「最前線」の役割です。 重要なのは、ただ呼び込むだけでなく、相手の目的や課題を瞬時にヒアリングすること。「少し待ってでも説明を聞くべき見込みの高い人」か、「資料だけ渡せばよい人」かを判断し、交通整理を行います。
② 説明・接客役(ブース内) 「見極め役」からパスされた「見込みの高い来場者」に対し、ブース内でじっくり製品説明や商談を行う役割です。ここに専念することで、質の高い商談が可能になります。
③ 全体把握・サポート役 全体を俯瞰し、接客中のスタッフのサポートに入ったり、順番待ちをしている方に「少々お待ちください」と一言かけたりする「司令塔兼遊撃手」です。この役割がいるだけで、現場の安心感が違います。
【仕掛け①】「動画」で足を止め、待ってもらう
役割分担をしていても、ピーク時には全員が接客中になる時間帯が必ず発生します。 その間、新しい来場者は手持ち無沙汰になり、数秒で立ち去ってしまいます。
そこで有効なのが、「お待たせする」ための動画です。
通路から最も見やすい位置にモニターを設置し、アイキャッチとなる動画(製品デモ、導入事例、衝撃的な実験映像など)を流します。そうすることで、動画が「デジタルの接客スタッフ」となり、来場者の足を数分間引き留めてくれます。
ポイントは「(スタッフが)いなくても伝わる」こと。 展示会場は騒がしいため、音声が聞こえなくても内容がわかるよう、テロップ(字幕)を大きく入れておくと良いですね。
人は「ただ待たされる」のは苦痛ですが、「動画を見ている」状態であれば心理的な負担は減ります。この数分間がスタッフの手が空くまでの貴重な時間稼ぎになります。
【仕掛け②】「資料」はお持ち帰りしやすい位置に置く
どれだけ工夫しても、ブースの中に入れないほど混雑していたり、あるいは「動画を見ている時間すらない」という多忙な来場者もいます。 そんな方が、何も情報を得られずに立ち去ってしまうのが一番の損失です。
最後の砦となるのが、「最低限、これだけは持って帰ってもらう」ための資料配置です。
パンフレットやチラシを、ブースの奥ではなく最も通路側(来場者が手を伸ばせばすぐ取れる位置)に設置します。
ただ机に平積みするのではなく、ラックなどを使って高さを出し「ご自由にお取りください」というメッセージが伝わるように見せることが重要です。
「接客はできなかったが、資料は持って帰ってもらえた」という状況さえ作れれば、社名や製品を知ってもらうきっかけは残ります。
まとめ
1小間ブースの混雑は、マンパワーだけに頼るのではなく、戦略でコントロールできます。
まずは「役割分担」で人の動きを最適化し、対応のモレを防ぐこと。 それでも溢れてしまう来場者に対しては、「動画」で待っていただき、「資料」で最低限の接点を確保すること。
この「人」の配置と「2つの仕掛け」を準備しておくことで、機会損失を最小限に抑え1小間ブースの成果を最大化できるはずです。
今日もお読みいただきありがとうございます。

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大島 節子
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