展示会で手に取り、持ち帰られるチラシとは

おはようございます^^
自社の問題解決力を見える化し展示会を成功に導く、展示会活用アドバイザーの大島節子です。

これだけ暑いと蚊がいなくなりますが、蝉は元気です。そんな早朝の大阪から今朝も展活タイムズをお届けします。

チラシは、物言わぬ「優秀な営業マン」である

展示会場でよく見かける光景。ブースの前を通りかかった来場者が、なんとなくあなたのチラシを手に取る。でも、そのチラシは後で読まれることもなく、重いバッグの底で他のたくさんの資料と共に忘れ去られ、最後はホテルのゴミ箱へ…。

せっかくコストと時間をかけて作ったチラシ、そんな運命は悲しいですよね。

今日は、来場者が思わず手に取り、ブースで熱心に読み込み、大切に持ち帰り、そして後日、行動を起こしてくれる。そんな“成果の出る”展示会チラシを作るための、重要なポイントをご紹介します。

「手に取らせる」ための4大原則

多くのチラシが並ぶ中で、まず「おっ」と来場者の足を止め、手に取ってもらうためには、はずせない4つの原則があります。

①「問題解決型キャッチコピー」を一番上に
一番目立つ場所に書くべきは、製品名や会社名ではありません。「あなたのお困りごと、解決します」という、来場者の課題に寄り添うメッセージです。

②キャッチコピーの文字の大きさは「指2本分(2cm)」以上
一瞬で目に飛び込んでくるくらいのインパクトが必要です。細かい文字では、足を止めてはもらえません。

③「何屋か」がパッと見てわかるキービジュアル
あなたの会社が何を扱っていて、何ができるのかが、写真やイラストで直感的に伝わること。

④卓上スタンドで「立てて置く」
チラシの平積みはNG。チラシの表面を「顔」として、しっかりと来場者に向けて見せることで、それ自体が小さな看板(ポップ)の役割を果たしてくれます。

「持ち帰って、行動させる」ための3つの追加要素

さて、4大原則で来場者の心を掴んだら、次は「なるほど!」と読み込ませ、具体的な行動に繋げるための、もう一工夫を加えていきましょう。

追加要素①:「これは、私のことだ!」と思わせる“自分ごと化”要素

キャッチコピーの下に「こんなことでお困りではありませんか?」という具体的なお困り事や、「〇〇業界の品質管理ご担当者様へ」といった、対象者への明確な呼びかけを入れましょう。 これにより、対象となる来場者は「これは、まさに自分のための情報だ」と感じ、その他大勢向けのチラシではなく自分宛ての“手紙”として、真剣に読み込み始めます。

追加要素②:「なるほど、信じられる」と思わせる“証拠”要素

「うちの製品はすごいです」と主張するだけでは、なかなか信用してもらえません。その主張を裏付ける、客観的な「証拠」を必ず入れましょう。 例えば、お客様の声(写真付きなら最高)、導入実績、性能を示すグラフやデータ、取得した特許や認証マークなど。 これがあると、チラシの信頼性は格段にアップし、言葉の重みが変わります。

追加要素③:「で、どうすれば?」に答える“次の行動”への明確な誘導

チラシを読んで興味を持ってくれた来場者が、「次に何をすればいいか」で迷わないように、具体的な行動をこちらから示してあげます。

  • 「こちらからお気軽にお問い合わせください」のような一文と共に必ず問合せ先を入れる。

このような「次の一歩」を明確に示してあげることで具体的な商談や、ウェブサイトへの誘導、ひいては未来の受注へと繋げることができるのです。

まとめ

優れたチラシは、単なる一枚の紙ではありません。 あなたが他の来場者と話している間も、ブースの前で来場者の足を止め、興味を引き、課題をあぶり出し、信頼を勝ち取り、次の行動まで促してくれる。まさに物言わぬ「優秀な営業マン」なのです。

ぜひ今回ご紹介したポイントを元に、あなたの会社の“優秀な営業マン”を育ててみてください。 その一枚のチラシが、未来の大きなご縁を運んできてくれるはずです。

今日もお読みいただきありがとうございます。

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大島 節子

展示会活用アドバイザー展活
1975年 大阪市生まれ。1998年家業マルワ什器入社。2001年、26歳のときに売上の95%以上を占める得意先が倒産する、という人生の試練を経験。連鎖倒産の危機を回避し家業を立て直す過程で多くの展示会現場に携わる。これまで関わってきた1000件を超える展示会経験を元に2012年展示会情報サイト「展活」を開設。2013年からは展示会セミナーの講師として活動開始。登壇回数300回以上、指導人数10,000人以上の実績。展示会初出展企業にも具体的でわかりやすい指導が好評を得ている。初の著書『展示会を活用して新規顧客を獲得する方法』好評発売中。