展示会中に他のブースから学ぶ方法

おはようございます^^
自社の問題解決力を見える化し展示会を成功に導く、展示会活用アドバイザーの大島節子です。

一年で一番夜が長い季節ですね。なかなか明るくなりません。そんな大阪から今日も展活タイムズをお届けします。

効率的な情報収集のコツは?

展示会に出展していると、つい自社ブースの運営だけで手一杯になってしまいがちです。 呼び込み、実演、名刺整理…その忙しさはよくわかります。

しかし、少しだけ顔を上げて周りを見てみてください。 展示会場はまさに「業界の縮図」です。最新のトレンド、同業他社の動き、そして未来のパートナー候補まで、そこは情報の宝庫です。

せっかく会場にいるのに、この巨大な情報源を活用しない手はありません。 問題は「どうやってその時間を作るか」、そして「何を見るか」です。

今回は忙しい会期中だからこそ無計画に歩き回るのではなく、効率的に情報収集するための3つのコツをご紹介します。

コツ①:「時間」を創り出す

「忙しくて他のブースを見る暇がない」という悩み。解決策の1つ目は「役割分担」です。

■ シフトに「情報収集タイム」を組み込む

スタッフ全員が常にブースに張り付いている必要はありません(ピーク時を除く)。 スタッフ間で時間を区切り、あらかじめスケジュールに「情報収集タイム」を組み込んでしまいましょう。

■ 狙うべきゴールデンタイム

情報収集に行くなら来場者が少ない時間帯を狙うのが鉄則です。 具体的には閉場間際の1時間。BtoBの展示会では、この時間帯は比較的ブース前が落ち着くことが多いです。 またお昼休憩を交代で取り、その行き帰りの動線を使って見て回るのも効率的です。

コツ②:「目的」を明確にする

なんとなく会場をブラブラ歩くだけでは何も得られません。 成果を出すためには事前に「出展者リスト」と「会場マップ」を入手し、見るべきブースをマーキングしておくことが重要です。

その際、以下の3つの視点でブースを分類しておくと、見るべきポイントが明確になります。

1. 【同業他社】をチェック

同業他社の新製品は何か? 価格帯はどうなっているか? そして、どんなキャッチコピーで打ち出しているか? 自社との違いを冷静に分析します。

2. 【協業候補】を探す

同業だけ見ていてはいけません。自社の顧客に紹介できそうな企業や、自社の技術と組み合わせることで新しい価値を生み出せそうな「パートナー候補」を探します。

3. 【ベンチマーク】から学ぶ

業種は違っても「あのブース、人が集まってるな」と思ったら要チェックです。ブースのデザイン、集客の手法、スタッフの立ち居振る舞いなど、「展示会のやり方」そのものを学びに行きましょう。

コツ③:「記録」を効率化する

人間の記憶は曖昧なものです。「見る」だけでは、自社ブースに戻った瞬間に忘れてしまいます。

■ 写真で記録する

気になったブースの全体の雰囲気、目を引いたパネルやキャッチコピーは、スマートフォンなどで記録に残しましょう。※勝手に撮影するのはマナー違反です。必ずお声がけをしてから撮影するようにしてください。

■ 「資料」は厳選する

カタログを何でもかんでも貰うのはNGです。重くて疲れるだけですし、帰ってから見返しません。上記の目的に合致する資料だけを厳選してもらいましょう。

■ 名刺の裏に「メモ」を

もし有益な情報交換ができたら名刺交換をします。その際、名刺の裏(または余白)にメモを残しておくと良いですね。「いつ、どのブースで、何のために(例:協業候補として)」を書いておかないと、会期後に「この人誰だっけ?」となってしまいます。

まとめ

自社ブースでの接客という「内向きの活動」と、他社ブースでの情報収集という「外向きの活動」。この両輪を回してこそ、出展の効果は最大化します。

「役割分担」「事前準備」「目的の明確化」。この3つを意識して、効率的に会場を回り、得た情報を次の「展活」に活かしていきましょう!

今日もお読みいただきありがとうございます。

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大島 節子

展示会活用アドバイザー展活
1975年 大阪市生まれ。1998年家業マルワ什器入社。2001年、26歳のときに売上の95%以上を占める得意先が倒産する、という人生の試練を経験。連鎖倒産の危機を回避し家業を立て直す過程で多くの展示会現場に携わる。これまで関わってきた1000件を超える展示会経験を元に2012年展示会情報サイト「展活」を開設。2013年からは展示会セミナーの講師として活動開始。登壇回数300回以上、指導人数10,000人以上の実績。展示会初出展企業にも具体的でわかりやすい指導が好評を得ている。初の著書『展示会を活用して新規顧客を獲得する方法』好評発売中。