参考にしたいブースから正しく学ぶ方法
おはようございます^^
自社の問題解決力を見える化し展示会を成功に導く、展示会活用アドバイザーの大島節子です。
サウナをあまり暑いと感じませんでした。生きてるだけでサウナですもんね…。そんな早朝の大阪から今朝も展活タイムズをお届けします。
良いブースから学び、オリジナルブースを作る
展示会を見学していると「うちもこんなブースを作ってみたい!」と、心惹かれるブースに出会うことがありますよね。 良いブースから学ぶことは、展示会成功への近道です。
しかし、そこには大きな注意点があります。それは、「参考にする」ことと、「丸パクリする」ことは、全く違うということです。
以前、私が展活ウェブサイトで紹介したあるブースをデザインから色使い、レイアウトまでそっくりそのまま真似ている会社さんを見かけたことがあります。正直なところ、それはあまりに品がなく、そして何よりそうした表面的な模倣では本当の成果には繋がりません。

私が皆さんにやってほしいのは、そのブースが持つ成功の「やり方(型)」を学び、自社に活かしていただくこと。今日は、その具体的な分析ポイントについてお話しします。
「カタチ」を真似るのではなく、「やり方(型)」を真似る
なぜ、丸パクリがダメで「やり方」を真似るべきなのでしょうか?
- ダメな例(カタチの模倣): 同じ色、同じレイアウト、同じ言葉をそのまま使うこと。これでは、あなたの会社の強みや個性は伝わらず、オリジナリティのない、ただの模倣品になってしまいます。
- 良い例(やり方の模倣): なぜそのブースは魅力的なのか?その「構造」や「考え方」を分析し、自社の製品やターゲット顧客に合わせて応用すること。これこそが、自社らしい、成果の出るブース作りに繋がります。
良いブースから盗むべき5つの「やり方(型)」
では、具体的に何を分析し、何を「盗む」べきなのか。5つの視点をご紹介します。
① キャッチコピーの「型」を真似る
言葉そのものではなく、その“言い回しの型”を拝借するのです。
- 問いかけ型: 「今の麺で満足ですか?」というキャッチコピーを見つけたら、「麺」の部分を自社の製品に変えて、「今の〇〇で満足ですか?」と応用してみる。
- 宣言型: 「労災事故ゼロへの挑戦!」という言葉を見つけたら、「労災事故」の部分を自社の強みに合わせて「〇〇トラブルゼロへの挑戦!」と応用してみる。
このように、成功しているキャッチコピーの構造を分析し、自社の言葉で再構築するのです。
②「お困りごと→解決策」のストーリー構成を真似る
多くの優れたブースは、「お客様はこんなことで困っていませんか?(お困りごと提示)」→「うちなら、こうやって解決できます!(解決策の提示)」という、非常に分かりやすいストーリーで構成されています。その“問題解決のストーリーテリング”というやり方を真似るのです。来場者の課題に寄り添い、解決策を示すという構成は、どんな業界でも通用します。
③「信頼の証拠」の見せ方を真似る
そのブースが、どうやって来場者からの信頼を得ているかを分析します。「お客様の声」を載せているのか、「導入事例」として実績写真を並べているのか、「取得した認証マーク」や「受賞歴」を掲げているのか。その“信頼性を担保するための工夫”を自社でも取り入れましょう。
④「視線誘導」のテクニックを真似る
色使いやレイアウトをそのまま真似るのではありません。「なぜ、このブースは見やすいのだろう?」と分析するのです。「一番伝えたいキャッチコピーが、一番目立つ場所(高さ・色)にあるな」「説明パネルは、この順番で読ませたいんだな」という、“情報の優先順位付けと、視線の流れの作り方”を学び、自社のブースレイアウトに応用します。
⑤ 通路際の「フック」の作り方を真似る
あなたが思わず足を止めてしまった、そのブースのきっかけは何でしたか?製品のデモンストレーションでしたか?手に取れるサンプルでしたか?それともモニターで流れる動画でしたか? 自社ブースでも、来場者の足を止め、興味を引くための“最初のきっかけ(フック)”をどう作るか、そのやり方を参考にしましょう。
まとめ
「丸パクリ」ではなく、優れたブースの背景にある「なぜ、そうなっているのか?」という構造(=やり方)を真似ること。これこそが、展示会における一流の学び方です。
一つのブースを丸ごとパクるのではなく、A社のキャッチコピーの型、B社のストーリー構成、C社の証拠の見せ方…というように、様々なブースの良い「やり方」を学び、それらを自社に合わせて組み合わせることで、あなただけのオリジナルで、かつ非常に強力なブースが生まれます。
ぜひ、次の展示会では“優れた分析者”の視点を持って、たくさんのブースを見学してみてください。その視点を持つことが、皆さんの展示会を成功に導く、大きな力になるはずです。
今日もお読みいただきありがとうございます。

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大島 節子

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