パラペットには社名よりキャッチコピーを!
おはようございます^^
自社の問題解決力を見える化し展示会を成功に導く、展示会活用アドバイザーの大島節子です。
冬物の寝具はもうしまって大丈夫そうですね。そんな早朝の大阪から今朝も展活タイムズをお届けします。
なぜ「社名だけ」ではダメなのか?
展示会に出展される皆さん、ブースの上部にある「パラペット」(鴨居部分のことですね。社名版とも呼ばれます)を、どのように活用されていますか? 展示会会場を歩いていると、このスペースにただ社名だけを大きく表示しているブースを、本当によくお見かけします。「うーん、もったいない!」と、思わず心の中で叫んでしまうこともしばしば…。
特に私たち中小企業の場合、その社名だけで「ああ、あの会社ね!」とすぐに分かってくれる来場者が、果たしてどれくらいいるでしょうか?多くの場合、社名だけでは「何屋さん」なのか、どんな良いことがあるのか、さっぱり伝わらないのではないでしょうか。
展示会場の来場者の視線
では、なぜパラペットに「社名だけ」ではダメなのでしょう?
それは、展示会場を歩く来場者の行動にヒントがあります。 広い会場で、たくさんのブースが立ち並ぶ中、来場者は少しでも効率よく情報収集をしようと、意外と上の方を見ながら歩いていることが多いんです。自社の仕事と関係があるかどうかを、まずは上部にある情報を頼りに選別しています。
そんな時、パラペットにあなたの会社の「社名」だけが大きく書かれていても、初めてその社名を見る来場者にとっては、残念ながら「何の会社か分からない」ため、スルーされてしまう可能性が高いのです。せっかくの絶好のアピールチャンスを逃していることになります。
パラペットは最強の「呼び込み看板」
では、何を載せるべきなのか? それはズバリ、「問題解決型キャッチコピー」です。
パラペットに掲げるキャッチコピーは、
- 歩いている来場者に「おっ、あのブースは私(の会社)に関係がありそうだぞ!」と気づかせる
- 一瞬で「このブースに立ち寄れば、こんなメリットがあるかもしれない!」と期待させる
- あなたのブースに足を運ぶ「きっかけ」を作る
という、非常に重要な役割を担っています。 つまり、パラペットはブースの「第一印象」を決定づけ、来場者を強力に呼び込むための「最強の看板」なんです。
お手本はコレだ!成功するパラペット活用事例
「言うは易し、行うは難し…」と思われるかもしれませんね。そこで、私が「これは素晴らしい!」と感じた、パラペット活用の成功事例を2つ、写真と共にご紹介します。
【事例1:株式会社デイ・プラフト】

デイ・プラフトさんのパラペットには、「樹脂部品 0個から試作対応! 少量多品種対応」というキャッチコピーが大きく掲げられています。 これなら、「何ができる会社なのか(樹脂部品の試作)」「どんな強みがあるのか(0個からOK、少量多品種OK)」が一目瞭然ですよね!樹脂部品の試作先を探している企業の担当者なら、思わず足を止めてしまうこと間違いなしです。(「“0個”とは?」と哲学的な疑問符が浮かぶのもポイント笑)
そして注目していただきたいのが、社名のサイズ。この力強いキャッチコピーに対して、社名はグッと小さい。でも、これで良いんです!まずは「何屋か」を伝え、興味を持ってもらうことが最優先ですから。
【事例2:有限会社大伸】

大伸さんのパラペットも秀逸です。「ステンレス治具 お困りのご担当者様 必見」という、対象者と提供価値が非常に明確なキャッチコピー。 「誰に(お困りのご担当者様)」、「何を(ステンレス治具)」をストレートに伝え、さらに「必見」という言葉で強く興味を喚起しています。ステンレス治具で何か課題を抱えている担当者なら、目を止めざるをえないでしょう。
こちらのブースも、社名はキャッチコピーに比べて非常にコンパクト。まさに、キャッチコピーの訴求力を最大限に活かした素晴らしいお手本です。
この2つの事例に共通するのは、「キャッチコピーが主役で、社名はそれを邪魔しない程度に(でもちゃんと分かるように)表示する」ということ。このバランス感覚が大事なんですね。
社名はいつ伝える?
「じゃあ、会社名は重要じゃないの?」と思われるかもしれません。 いえいえ、もちろん会社名は重要です。最終的には、あなたの会社を覚えてもらい、信頼してもらう必要がありますから。
しかし、パラペットの第一の役割は、「まず、足を止めてもらうこと」。 魅力的なキャッチコピーで「おっ?」と思わせてブースに立ち寄ってもらえれば、そこから先は、ブース内の展示やスタッフの皆さんとの会話を通じて、じっくりと会社名や製品の魅力を伝え、覚えてもらえば良いのです。
まずは「何屋さんで、どんな良いことがあるのか」を伝え、興味を持ってもらう。そのためのパラペット活用、というわけです。
まとめ:あなたのブースのパラペット、見直しませんか?
展示会ブースのパラペットは、単なる「社名を表示する板」ではありません。 来場者にあなたの会社の価値を一瞬で伝え、ブースへと呼び込むための効果的な「広告スペース」なのです。
「出展コンセプトを一言で表すなら?」「展示会で、誰に一番何を伝えたい?」 そういったことを徹底的に考え抜き、来場者が目を止めざるをえない「問題解決型キャッチコピー」を作成して、ぜひパラペットに大きく、堂々と掲げてください。
皆さんもぜひ次の展示会ではパラペットを活用して、立ち止まってほしい人が立ち止まってくれるブースを目指しましょう。その第一歩が展示会の成果を大きく変えるはずです。
今日もお読みいただきありがとうございます。

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大島 節子

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